誰しも好みの容姿があるように、好みの植物の形というものもあります。中でもランの花は好みのものが多く、造形の複雑さや独自性に惹き付けられます。
ホテイランもその一つでした。
写真で見てその形の良さに惹かれ、いつか実際の植物を見てみたいと思っていました。
牧野富太郎が命名した蘭
ホテイランはラン科の地生の多年草で、学名はCalpso bulbosa var. speciosa
和名の「ホテイラン」を命名したのが植物学者の牧野富太郎博士。唇弁の膨らんだ形が布袋様に似ていることから命名したとのことです。
ホテイランの自生地
八ヶ岳周辺の山岳部の針葉樹林内に生え、自生地は保護されています。
ホテイランの花が咲く時期
5月の下旬くらいが見頃になります。
ホテイランの特徴
草丈は10センチほど。花茎の先に一つだけ、花をつけます。株の根元に一枚の葉をつけ、その葉はちりめんのように縮れています。ヒメホテイランを基本種とし、ホテイランは距が2本下向きに出ているのが特徴です。
ホテイランを見た感想
写真で見た時のイメージよりも小さく感じました。小さいのにもかかわらず、つくりが複雑で繊細。よくできたミニュチュア作品の印象を受けました。小さく整った美しい形は妖精の喩えに相応しいです。いつまでも森の中にひっそりと佇んでいて欲しいと思いました。
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