8月中旬のこと。井の頭線の池の上駅から歩いて数分の場所にあるイタリアン料理店「ペペロッソ(PepeRosso)」へ、hiyokoさんにお誘いいただき行ってきました。二人でランチ利用、シェフのおまかせコースでした。
こちらのお店では、珍しい食材を使ったイタリア各地の郷土料理をいただくことができます。これまでもヌートリアやカラスなど珍しい食材の料理をいただきました。ユニークな食材を日本であまり知られていない料理で提供し、絵画的な盛り付けをしている印象のあるお店です。そんな攻めのイタリアンのお店で、食べログイタリアンTOKYO百名店2023に選出されたそうです。
シェフのおまかせコース(8月)
2023年8月16日のシェフのおまかせコースのランチは、このようなメニューでした。
- 生ハムのアミューズ ピスタチオとオレンジのソース
- 信州大王イワナのマリネ
- ウシガエルのフリット かぼちゃのクレマ ラルド ハーブ添え
- うなぎと赤ワインソースのパスタ(ウンブリッチェリ)
- 里山牛とサンマルツァーノのナポリ風ジェノベーゼパスタ(シュシェッレ)
- 鳩肉のグリル ズッキーニ 若い桃添え
- 果実(ヤマモモ)のソルベ
- 小菓子とパネットーネ
上州からっ風豚の生ハム
ユニークな質感とデザインのお皿に生ハム。上州からっ風豚の生ハムだそうです。2022年からイタリアの豚肉が日本へ輸入停止になっているためイタリア産ではなく、国産のとのこと。変わらず美味しいです。
ピスタチオの粉末にオレンジソース。白いお皿に生ハムにピスタチオの淡いグリーンが映えて美しい盛り付けでした。
信州大王イワナのマリネ ニジマス魚卵
華やかな一皿。大王イワナ、丸々一匹の状態を見せていただきましたが、大王と言うだけあり、イワナのイメージを超える大きさです。パンを発酵させたソースがイワナのマリネに包まれている状態で、ソースに付けながらいただきました。ソースは、ひなあられの味に似ています。あしらいは削りホースラディッシュとナデシコなどのエディブルフラワー。小さなニジマスの卵が美しく、食感が良いです。
この料理は、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州仕立てだそうです。
イワナにちょっと癖と生臭みを感じました。体調にもよるかもしれませんが、以前いただいたニジマスのマリネの方が好みでした。
焼きたて天然酵母のパン
自家製の天然酵母のパン2種。色が濃い方は蕎麦粉が練り込まれているそうです。熱々で香りが良いです。
ウシガエルのフリット・かぼちゃのクレマ・ラルド・ハーブ添え
今回のメニューの中でいちばん好きな一品。蛙肉のフリットです。
いろいろな種類の肉の中でも、カエルの肉は臭みがなく上品な味わいで大好きです。香ばしいフリットとかぼちゃのクレマ、ラルド、熟成されたバルサミコがよく合いました。
もっと食べたい!と思う量で、余計に食欲が増しました。
以前こちらで蛙肉のパスタをいただき、それも美味しかったのですが、フリットは満足感があります。
うなぎと赤ワインソースのパスタ(ウンブリッチェリ)
看板メニューの一つ。鰻のパスタ!と驚きの組み合わせですが、実に相性が良いです。
手打ちパスタのウンブリッチェリに鰻のソースが絡んだもの。パプリカ、タイムが散らされています。
鰻と赤ワインのソースは鰻の肝も使い煮込んだものだそうです。非常に濃厚でコクのある味わいです。鰻というと和食の蒲焼のイメージが強いですが、イタリアンに溶け込んでいます。和だけではなく洋もいける食材だとわかり、鰻の新たな一面を見た衝撃があります。鰻の味をしっかり感じます。
ウンブリッチェリはウンブリア州のパスタだそうで、3本指で指で転がすように形成するとのこと。食感はもちもちしていて、柔らかく弾力があり、うどんとパスタの中間のよう。ソースがよく絡んでいました。
里山牛とサンマルツァーノのナポリ風ジェノベーゼパスタ(シュシェッレ)
二種類目の手打ちパスタです。このパスタは、「シュシェッレ」という名前だそうで、豆の形を模しているとのことです。ウンブリッチェリより更に弾力があり、トマト、牛肉に負けない強さで食べ応えがあります。バジルはお店のバジル、摘みたて。フレッシュなバジルは美味しいです。
加熱すると美味しいサンマルツァーノも肉厚。こちらも食べて満足感がありました。
鳩肉のテラコッタグリル ズッキーニ・若い桃添え
絵画のような美しい一皿。鳩肉のモモ肉、胸肉、手羽に、若い桃とズッキーニのスライスが添えられていました。いつもの豚のテラコッタで燻してローストされた鳩肉。外側がパリッと香ばしく、中は瑞々しかったです。
驚いたのが添えてある若い桃。初めて食べました。こんな風に野菜として食べることがあるとは、新たな体験ができました。味自体は梅に似ていますが、酸味は柔らかいです。
ヤマモモのソルベ
ドルチェはヤマモモのソルベ。山桃は、とても好きな果実で、特徴的な食感を持っています。その食感がソルベになると無くなって、ヤマモモだとわかりにくくなるのではと思いきや、しっかりとヤマモモの味がしました。酸味が程よく美味しいソルベでした。
小菓子(メレンゲの焼き菓子とモディカチョコレート)とパネットーネ
ぺぺロッソといえば、というくらい、こちらでパネットーネをいただいています。最初にいただいた時から比べて、いただく度にふんわりと軽くエアリーになっている印象があります。
以前のクリスマスの時は、こってりとしたザバイオーネだったのが、今回は夏なのでホイップクリーム主体でしょうか。軽い口当たりで食べやすかったです。
小菓子とハーブティーをいただきました。メレンゲを焼いたものと伝統的なチョコレートだそうで、モディカチョコレート。とても甘く、味が濃く、ザリザリとした独特の食感です。
「ペペロッソ(PepeRosso)」のお店情報
住所 東京都世田谷区代沢2−46−7エクセル桃井1階
営業時間 ランチ12:00〜16:00(L.O. 15:00)ディナー18:00〜23:00(L.O.22:00)
電話番号 03-6407-8998
アクセス 京王井の頭線池ノ上駅徒歩1分