2020年の11月26日〜29日まで、東京駅の構内地下一階グランスタ東京の近くで、昆虫食のイベント「虫グルメフェスVol.0」が開催されました。
虫グルメフェスVol.0とは?
「虫グルメフェスVol.0」は、昆虫食品の販売と食事、昆虫食についてのトークセッションを主としたイベントです。
イベントの監修は昆虫料理研究家の内山昭一さん、運営は株式会社サニーサイドアップとATTARA-E株式会社です。
トークセッションは、全5回行われました。
①「昆虫は美味い!」 MC 丸沢丸 内山昭一 井上咲楽
②「昆虫食は究極の伝統食だった」MC 丸沢丸 内山昭一 宮下慧(米とサーカス)
③「持続可能な明日を作る昆虫食」MC 丸沢丸 内山昭一 宮下慧(米とサーカス)
④「昆虫食開発の裏側」 MC 丸沢丸 佐伯真二郎 荒川真衣
⑤「ムシの味わい方」 MC 丸沢丸 ムシモアゼルギリコ 木谷美咲
私は、最終日の29日のトークセッション「ムシの味わい方」に出演し、丸沢丸さん、ムシモアゼルギリコさんとお話ししました。
この「虫グルメフェスVol.0」では、目玉として、昆虫食品の販売ブースに昆虫食のお店が出展し、そこで様々な昆虫食品を試食したり、いただいたり、購入して、昆虫食品を入手しました。
東京駅虫グルメフェスで入手した昆虫食品味レビュー動画
「虫グルメフェスVol.0」に行かれていない方、昆虫食品がどんなものか、どんな味か興味がある方向けに、虫グルメフェスで入手した昆虫食品のレビュー動画を作りましたので、ご紹介します。
虫グルメフェスで入手した昆虫食品紹介
虫グルメフェスで販売していた昆虫食品の中で気になったものをピックアップします。
タガメサイダー
ずっと気になっていたタガメサイダーです。
TAKEOさんが開発・商品化されたもので、タガメエキス入りのサイダーです。
瓶の蓋を開けると、途端に広がるタガメ臭!
タガメは洋梨の香りに似ているのですが、洋梨の香りではなく、洋梨の香りに限りなく近いタガメの香りだということがはっきりわかります。
タガメ臭の再現度の高さに感激しました。一度でもタガメの香りを嗅いだことがある方ははっきりタガメだとわかるのではないでしょうか。
タガメの味がわかりつつ、炭酸が爽やかで、喉越しがいいです。
タガメは以前ウォッカ漬けを作ってみたり、内山昭一さんとの共著で、タガメのそうめん、にんじんのサラダ、タガメのケーキまで作りました。タガメのケーキは昆虫料理研究会の方が考案したレシピで、発想の豊さが素晴らしく、攻めていて楽しいレシピだと今でも思います。
タガメは下処理が必要なので、タガメサイダーであればそのまま飲めますし、アレンジレシピも楽しそうですね。
TAKEOさんのTwitterでは、2021年の1月31日までタガメサイダーのアレンジレシピコンテスト&フォトコンテストの応募が行われているので、気になる方はぜひチェックして見てください。
コオロギのゴーフレット
FAO(国連食糧農業機関)が未来の食糧危機に備える持続可能な救済食として、昆虫食を提案・推奨して以来、昆虫食が世界的に注目され、これまでの牛・豚・鶏に替わる食品として開発、研究が盛んになっています。特に研究、開発が目覚ましいのがコオロギです。
2020年に発売された無印良品の「こおろぎせんべい」も大変な話題になりました。
そして、コオロギのゴーフレットです。
高崎経済大学発のベンチャー企業「FUTURENAUT」が研究・開発されました。
箱のパッケージデザインが可愛らしく、個別包装になっています。
味はミルク味とチョコ味の2種類。
開封すると香ばしい香りがして、ゴーフレットの間に挟んであるクリームがしっかり甘くて、生地がサクサクして美味しいです。
コオロギは今までいろいろ料理してきましたが、特有のクセがあり、料理の際には工夫が必要です。特有のクセがしっかり抑えられていて食べやすいです。
昆虫フレーバーコーヒー
コオロギコーヒー 、バッタコーヒー、カイココーヒーなどの昆虫フレーバーコーヒー も、虫グルメフェスで販売されていました。
コオロギコーヒーを始めとした昆虫フレーバーコーヒー は、昆虫食の普及活動をする大学生のかずきさん、焙煎士の西川隆士さんがクラウドファンディングで共同開発、バグスファームが販売しています。
飲み比べセットが販売されていたので購入しました。
まず、パッケージのデザインがシックで高級感があり、目を引きます。
デザインの柄にもこだわりがあり、バッタには紅葉、カイコには食草のクワの実、コオロギにはコーヒーチェリーをデザインに採用しているのだそうです。
個別包装で簡易ドリップになっています。
それぞれ飲んでみたところ、コオロギコーヒー は酸味が強くビビットな味でした。
バッタコーヒーは、ドリップすると色が赤くなります。バッタはエビのように火を通すと赤くなりますが、それだけにバッタが多く使われていることがわかります。
味は、コーヒーの角が取れて、丸みのある味でした。
カイココーヒーは、さらに丸みのある優しい味で、タンポポコーヒーに似た味わい。コーヒーというよりもお茶に近く、飲んでいてほっとする味でした。
福島・二本松こおろぎソース味
福島・二本松のこおろぎを福島名産のソースカツ丼にちなんで、ソース味で味付けした商品です。
川海老のようなカリカリサクサクとした食感が楽しいです。
そして、何より特筆すべきはソース味です。
フタホシコオロギは特有のクセが強いのですが、それをソース味でしっかり抑えられていて食べやすい味です。
以前コオロギ料理を作った時に、このクセがどうにかならないかと思い、チョコレートコーティングをしてみたり、チーズをかけたりしました。しかし、ソースは考えたことがありませんでした。
ソースの味でコオロギの味は損なわないものの、臭みが抑えられていて、すごいアイディアだと思います。
京都産ヨーロッパイエコオロギ
ヨーロッパイエコオロギの昆虫煮干し。
フタホシコオロギとヨーロッパイエコオロギの2種類が食用になっていますが、この二つって結構味が違います。
ヨーロッパイエコオロギの方が食べやすいという方が多いのですが、私はこのクセがちょっと苦手で、食べやすいのですが、後味に残るクセがやや気になりました。
昆虫食品の味レビューまとめ
虫の形を見るのは苦手、なるべく虫のクセが抑えられている昆虫食品にトライしてみたいという方は、コオロギのゴーフレット、昆虫フレーバーコーヒー をおすすめします。
虫の形をしっかり確認しつつ、味も知りたいという方には、福島・二本松こおろぎソース味と国産こおろぎ食べ比べをおすすめします。
両者の中間くらいの位置付けがタガメサイダーです。
先日、久しぶりにヴィーガンレストランで大豆肉を食べたのですが、かつて食べたソイミートよりも格段においしくなっているのを感じました。
昆虫食も同様に代替食品としての開発が目覚しく、どんどん美味しい食品が開発されていくのではと思います。無印良品をはじめ、大手企業も参入して開発されていくことでしょう。
虫グルメフェストークセッションVol.0動画まとめ
虫グルメフェスVol.0の動画をまとめておきます。
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